医療保険でアリコが不当表示 公取委が排除命令

医療保険アリコ不当表示を行っているということで、公正取引委員会は10月19日に、アリコジャパンに対し、通信販売の医療保険の新聞広告やパンフレットの中に消費者の誤解を招く不当な表示があるということで、景品表示法違反(優良誤認)で今後は同様の表示などをしないよう排除命令を出しました。今回の排除命令は通信販売による保険販売では初めての排除命令となりました。

公正取引委員会によりますと、不当な表示があったのは、アリコの医療保険「元気によくばり保険」の新聞広告と資料請求者に送っているパンフレットの内容です。排除命令を受けた不当表示の内容とは「上皮内新生物」と診断されれば、一時金60万円を支払うと受け取れる記述がありますが、実際には、診断だけでなく入院して手術を受けることも支払いの条件であるということでした。新聞広告にはそうした条件の記載がなく、パンフレットでも後半の欄外などに小さく記載されただけでした。これは一般消費者をある意味だまして加入させているといわれても仕方のない内容です。

アリコによりますと「元気によくばり保険」の保有契約件数は2万3000件(2007年3月末)にもなっているということです。アリコは公正取引委員会の指摘などを受けて10月4日から広告の内容を改めました。